Q 特技を教えてください。
みつお 得意なことは歌、かな。歌がそこそこ上手いって言われていますね。
●好きなアーティストさんは誰ですか?
みつお 『ゆず』です。中学生のときからずっと聴いて、「超特急」がいちばん好きです。あと、『ジューク』もよく聴いていますよ。
●みつおさんの歌を聴いてみたいですね。ひでみーるさんの特技は何ですか?
ひでみーる とくぎ、なんですかねぇ…… ま、なんでもできますけどね!
みつお フハハ、それ答えになってないでしょ。そのなかでも何が得意なの?
ひでみーる 逆にできないことなら。ピンポイントでコレ、コレコレ!ってすぐに出てきますね。
●そうきましたかっ!気になりますね、できないことって何ですか?
ひでみーる 絵が描けないです。
みつお まぁね、まぁーねぇー。
●えっ、どういうことですか?
ひでみーる 全く描けないですね、絵が。全く描けません。
●じゃあ、試しに描いてみてください。お願いします。
ひでみーる ああ、マジですか。何を描きましょうか。
みつお いちばん、みんながイメージできる分かりやすいキャラクターとか?
●そうですねぇ。せっかく猫がいますので猫をお願いします。
※取材は猫がいる会議室で行いました。
ひでみーる 了解です。完成まで僕の絵は見ないでくださいよ。
みつお ひでみーるは猫が好きなんですよ。ちょうど、ねこちゃんがいるから、このねこちゃんを見て描いてもいいよ。


●では、描きながらですみませんが、コンビを組んだきっかけを教えてください。
ひでみーる そのときこと、今でも忘れていないんですけど、8年前ですね。冬に車のなかでみつおに告白されちゃったんですよ。
●「冬に車のなかで告白」って、なんだか愛を感じますね。お返事はもちろん、OKですか?
ひでみーる いや、ちょっと待ってくれとなりました。一切、僕は彼とコンビを組むなんてことは考えていませんでした。大学生のとき、ずっと前からお笑い芸人をめざしていた僕と違って、みつおは学校の先生になるための試験を受けていたんです。
●えっ!?みつおさんは先生をめざしていたのですか?
みつお はい、そうなんです。僕はひでと違って、まっとうに学校の先生をめざしていたんですよ。試験を受けているときに励ましで『まぁ、落ちても芸人になればいいよ』と一言、ぽろっと冗談を言ってくれて。
●そうだったのですか。やはり、教員の試験は大変なのですか?
みつお そりゃあ、もう。試験会場で隣にいた人が分厚い用語集を持っていてね。ちらりと横を見たら、1ページ全部にマーカーが引かれてあって「えっ、そんなやってんの? ていうか、全然引いたら意味ないじゃん!」って思いましたよ。
●猛勉強じゃないですか。あ、すでにツッコミをしていますね。先生か、お笑い芸人になるか迷っていたのですね。
みつお ああ、フハハッ。はい、お世話になった恩師のようになりたいと思っていましたよ。それに、人生経験をいかせる仕事は教員だと。でも、ひでみたいに芸人になる人もいるんだなぁって……。ひでと芸人になるのはおもしそうだなと、思いました。だから励まされたとき、ひでは冗談でそう言ったのかもしれないけれど、僕のなかでは卒業後は教員になるか、芸人になるかの二択しかなかったんです。
ひでみーる 僕は、みつおが悩んでいるんじゃないかと思って、励ましで言ったんですよ。大丈夫だよ、他にも道はあるよ、という感じでね。だから、スクランブルエッグは、みつおから……。
みつお そうだね、僕から。ひでと一緒にお笑いをやりたい、と言いました。
ひでみーる そう。決意したときみつおは真顔で、車のなかで二人っきりで真剣に。そのときのみつおの顔がこういう感じでした。

● ……? ウハハハ! うっそぉ! ウワッハッハッハ!
みつお だれだコレ? なんなのぉー、これぇ。
ひでみーる いや、けっこうコレ調子は良いよ!
みつお いや、調子良くないでしょ。
ひでみーる 調子良いでしょう! コレ、調子オッケイ。今日調子良いです。
みつお フッハハハ。ほんっとにいつか、このメカニズムはいつか解明したい。どこで何が狂うのか!
●ハハハ、私もひでみーるさんの画力について知りたいですね!
ひでみーる いや、けっこう猫だよ。ほら、誰に見せても猫でしょ? ねこだよ。
みつお いや、ちがうちがうちがう。お前の目が悪いのか、頭が悪いのか、すべての伝達機能が悪いのか……。
ひでみーる ちがうわ! おまえが悪いの!
みつお えっ、じゃあこう見えても猫なの?
ひでみーる うん。こう見えても。
みつお ふざけんじゃないよっ。
ひでみーる・みつお ハハハッヒッヒッヒィ!
●そうだ! みつおさんも描いてみてください。お願いします。
みつお えー、ねこちゃんっすか。わかりました。
ひでみーる ねこちゃんって言ってるけど、実際のところみつおは犬派なんですよねぇ。
< ひでみーるさん作 猫 >
●ブハッ! お二人とも同じじゃないですかっ!
ひでみーる おまえ、合わせただろ?
みつお 合わせてない。
ひでみーる おれに、合わせただろ?

< みつおさん作 ねこちゃん>
みつお いや、合わせてないっ! 合わせてないけど、ひでの猫にひっぱられた。フフッ。猫なんて描いたことないっすよねぇー、でもぜったいに僕の方が上手いっす!
●ハハハ。ひでみーるさんの猫も、みつおさんのねこちゃんもどっこいどっこい!
みつお ちがうちがう。顔のパーツだけ見たら、おれの方が絶対に上手いはず。ねこちゃんの釣り目なんかね、あと、鼻の下のこの感じ。ヒゲなんかも。ねこは絶対に、顔がシュッとしてるんですよ。ほら、足もシュッとしてる。
●でも、よく見たら、ねこちゃんの顔がこわいですねぇ。
ひでみーる 上手いか上手くじゃなくて、ゆかまきりさんは、一緒に生活するならどちらの猫がいいですか?
●ひでみーるさんの猫ですね!顔がこわくないので。
ひでみーる ホラ! やっぱりそうだよ。
みつお ええ? ねこは丸顔じゃない、シュッとしてるから。
ひでみーる 丸顔だよ。だって、一緒に布団のなか入ってくるならね、この困り顔をした猫の方がかわいいですよねぇ。
みつお かわいいとかじゃなくて、シュッとしていないと! ねこはシュッとしてるから。フハハハ、パッケージは間違えたけど顔のパーツだけ見たら、おれの方が上手いはずなのに。おかしいなぁ、絵は上手いはずなんだけどなぁ。
ひでみーる たしかに、絵はうまいって言われていたもんね。
みつお おれ、ひでみーるの顔ならすぐかけますよ。三秒で。
●ぜひお願いします。
ひでみーる え、おれを描くの? サンビョウで描けるのかよ。

<ひでみーる>

<みつおさん作 ひでみーる>
●あっ! ほんとにひでみーるさんだ。
ひでみーる いやいや、簡単すぎでしょ。
みつお フフフハハ。これね、ほんとにだれでも描ける。
ひでみーる ハハハハ、たしかに。それ、よく言われます。簡単な顔ですねって。